家事代行サービスを利用する際に、国や自治体、企業の補助金制度を活用すると費用を大幅に抑えられることをご存じでしょうか。
「補助金」と聞くとハードルが高く感じるかもしれませんが、実は条件を満たせば比較的簡単に利用できるものも多くあります。特に企業の福利厚生として導入されるケースが増えており、会社員の方にもチャンスが広がっています。
この記事では、家事代行に使える補助金制度を国・自治体・企業の3つの軸で整理して、それぞれの特徴と利用方法を解説します。

国の補助制度
家事支援サービス福利厚生導入実証事業
経済産業省が推進する制度で、中小企業の従業員が家事代行を利用した際に、利用料の2/3が補助されます。経済産業省のプレスリリースによると、対象となるサービスは炊事・洗濯・掃除・買い物の4分類です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 参加企業に勤務する従業員 |
| 補助率 | 利用料(税抜き定価)の2/3 |
| 対象サービス | 炊事・洗濯・掃除・買い物 |
| 申請方法 | 企業が福利厚生として導入 |
| 個人の直接申請 | 不可(企業経由のみ) |
利用のポイント
この制度は企業が福利厚生として導入するものなので、個人で直接申し込むことはできません。勤務先の人事・総務部門に「家事支援サービスの福利厚生導入」を提案してみるのが第一歩です。
自治体の補助制度
子育て世帯向けの家事支援
多くの自治体が出産前後の家事育児支援として、家事代行の利用を補助しています。利用券やクーポンを配布する方式が多く、1回あたり数千円の補助が受けられます。対象期間は自治体によって異なりますが、妊娠中〜産後1年以内が一般的です。出産直後は身体の回復が十分でない中で赤ちゃんの世話もあるため、特に産後2〜3ヶ月の時期に家事代行を集中的に利用する方が多い傾向があります。
ひとり親家庭向けの支援
ひとり親家庭を対象に、家事支援サービスの利用料の一部を補助する制度です。月に数回分の利用が補助され、掃除・料理・洗濯などの家事全般が対象になります。東京都では「ひとり親家庭ホームヘルプサービス」として、子どもが小学校3年生以下のひとり親家庭に月12回まで1回あたり300円の自己負担で家事支援を受けられる制度があります。仕事と育児の両立で追い込まれる前に、早めの利用を検討しましょう。
高齢者向けの生活支援
介護認定を受けていない高齢者でも利用できる、自治体独自の家事支援制度があります。見守りを兼ねた訪問型のサービスが多いです。65歳以上の独居高齢者や高齢者のみの世帯が主な対象で、掃除・洗濯・買い物代行のほか、ゴミ出しや通院の付き添いまで支援範囲に含まれることもあります。介護保険の対象にならない「ちょっとした困りごと」をカバーしてくれるのが大きなメリットです。

企業の福利厚生として
福利厚生で家事代行を導入する企業が増加中
みんなの補助金コンシェルジュの記事でも紹介されているように、従業員のワークライフバランス向上のために家事代行を福利厚生に導入する企業が増えています。大手IT企業を中心に、月1〜2回分の家事代行費用を会社が負担するケースがあります。
福利厚生代行サービス経由で利用する
ベネフィット・ワンやリロクラブなどの福利厚生代行サービスでは、提携している家事代行サービスを割引価格で利用できることがあります。自分の会社が契約している福利厚生サービスを確認してみましょう。具体的には、ベネフィット・ワンではCaSyやベアーズの利用料が10〜20%割引になるプランが提供されていることがあります。会社の福利厚生ガイドやイントラネットに掲載されていることが多いので、一度目を通しておくと思わぬ割引が見つかるかもしれません。
補助金を活用するための3ステップ
補助金活用の3ステップ
ステップ1:自治体の公式サイトで「家事支援」「家事代行補助」を検索
ステップ2:勤務先の福利厚生制度を確認(人事部に問い合わせ)
ステップ3:利用可能な制度の申請手続きを進める
補助金を使った場合のコストシミュレーション
| 利用パターン | 通常料金 | 補助金適用後 | 節約額 |
|---|---|---|---|
| 月2回×2時間(CaSy) | 約12,920円 | 約4,120円(2/3補助の場合) | 約8,240円 |
| 月4回×2時間(CaSy) | 約25,840円 | 約8,240円(2/3補助の場合) | 約16,480円 |
| 自治体クーポン利用 | 約6,000円 | 0〜2,000円 | 約4,000〜6,000円 |
国の2/3補助制度を利用できれば、月額の自己負担は通常の3分の1程度に抑えられます。自治体のクーポンを使えば、実質無料に近い形で利用できるケースもあります。
よくある質問(Q&A)
Q. 補助金と確定申告の医療費控除は併用できる?
家事代行は医療費控除の対象にはなりません。ただし、事業用途(フリーランスのオフィス清掃など)であれば、経費として計上できる可能性があります。勘定科目は「外注費」や「業務委託費」として処理するのが一般的です。判断に迷う場合は税理士に相談してみましょう。
Q. パート・アルバイトでも企業の補助制度は使える?
企業の福利厚生制度は、正社員だけでなくパート・アルバイトにも適用されるケースがあります。2024年の調査では、福利厚生代行サービスを導入している企業の約40%が非正規雇用者にも同等のサービスを提供しています。雇用形態によって条件が異なるため、人事部門に確認するのが確実です。
Q. 補助制度は毎年使える?
自治体の制度は年度ごとに予算が設定されており、毎年利用できるケースと、1回限りのケースがあります。国の実証事業は事業期間が限定されているため、最新の情報を確認しましょう。年度の切り替わり(4月)に新しい制度が始まることも多いので、毎年4月前後にチェックしておくと見逃しを防げます。
Q. どの家事代行サービスでも補助の対象になる?
制度によって対象となるサービスが指定されている場合があります。家事代行アシストのブログでも解説されているように、事前に対象サービスの確認が必要です。
Q. 補助金制度の最新情報はどこで確認できる?
自治体の公式サイトや広報誌が最も正確です。経済産業省の制度については、経産省の公式サイトや「家事支援サービス」で検索すると最新の実証事業の情報が見つかります。また、CaSyやベアーズなどの大手サービスのお知らせページでも、対象となる補助制度の情報を掲載していることがあるので、定期的にチェックしておくと見逃しを防げます。

まとめ
家事代行に使える補助金制度は、国の「家事支援サービス福利厚生導入実証事業」、自治体の子育て・ひとり親・高齢者向け支援、企業の福利厚生と、3つの軸で存在しています。
特に国の制度では利用料の2/3が補助されるため、自己負担を大幅に抑えることが可能です。月2回×2時間のCaSy利用で通常約12,920円かかるところ、2/3補助が適用されれば自己負担は約4,120円で済みます。まずは自治体の公式サイトと勤務先の福利厚生を確認して、使える制度がないか調べてみてください。

