家事代行サービスを利用する際に、多くの方が心配するのが「もし作業中にモノを壊されたらどうなるの?」という点です。大切な食器や家具、家電が破損してしまったとき、弁償してもらえるのか、保険は適用されるのか、不安に感じるのは当然のことでしょう。
実は、ほとんどの家事代行サービス会社は損害賠償保険に加入しており、作業中の物損事故に対する補償体制が整っています。ただし、保険の適用条件や補償範囲はサービスによって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。
この記事では、家事代行サービスにおける物損事故の対処法、損害賠償保険の仕組み、そしてトラブルを未然に防ぐための注意点を詳しく解説します。
家事代行中の物損事故で起きやすいケース
家事代行の作業中に起こりうる物損事故には、いくつかのパターンがあります。どんなケースが多いのかを知っておくことで、事前の対策も立てやすくなります。
よくある物損のパターン
- 食器の破損:洗い物中にグラスやお皿を落として割ってしまう
- 家具の傷:掃除機をぶつけたり、家具を移動する際に壁や床に傷をつけてしまう
- 家電の故障:電子レンジやオーブンの操作ミス、掃除中の電化製品への水はね
- インテリア小物の破損:棚の上の飾りを落としてしまう、花瓶を割ってしまう
- 衣類の損傷:洗濯での色落ちや縮み、アイロンでの焦げ
これらの事故は、スタッフがどんなに気をつけていても起こりうるものです。大切なのは、事故が起きたときに適切に対処できる体制が整っているかどうかという点です。
物損事故のリスクをゼロにすることは難しいですが、保険加入の有無やトラブル時の対応フローを事前に確認しておくことで、安心してサービスを利用できます。
損害賠償保険の仕組み
家事代行サービス会社の多くは、万が一の物損事故に備えて損害賠償保険に加入しています。この保険がどのような仕組みになっているのか、詳しく見ていきましょう。
補償の対象と金額
一般的な損害賠償保険の補償上限は、対物1,000万円、対人1億円に設定されていることが多いです。タスカジの場合、作業中にスタッフの過失によって発生した損害に対して保険が適用されます。
保険が適用される条件
保険が適用されるためには、いくつかの条件を満たす必要があります。
- サービス会社を通じて成立した作業時間内での事故であること
- スタッフの過失によって発生した損害であること
- 破損の事実を証明できること(写真や現物の保全が必要)
- 保険会社の審査で認定されること
保険が適用されないケース
すべての物損が保険でカバーされるわけではありません。以下のようなケースでは保険が適用されない可能性があります。
- 破損状態を証明できないもの(事前の状態が不明な場合)
- スタッフに破損させた認識がなく、原因が不明な場合
- 経年劣化によるもので、スタッフが破損したかどうか判断できない場合
- 利用者の指示に基づいて行った作業で生じた損害
- サービス契約外の時間帯で発生した損害

主要サービスの補償制度を比較
主要な家事代行サービスの保険・補償制度を比較してみましょう。
| サービス名 | 損害賠償保険 | 補償上限 | 補償内容 |
|---|---|---|---|
| ベアーズ | 加入済み | 対物1,000万円 | 修理代金または現在価値での補償 |
| CaSy(カジー) | 加入済み | 対物1,000万円 | 修理代金の補償、修理不可の場合は現在価値 |
| タスカジ | 加入済み | 対物1,000万円 / 対人1億円 | スタッフの過失による損害を補償 |
| ダスキン | 加入済み | 非公開 | 個別対応 |
| ミニメイド | 加入済み | 非公開 | 個別対応 |
いずれの大手サービスも損害賠償保険に加入しており、基本的な補償体制は整っていると言えます。ただし、補償の詳細は個別のケースによって異なるため、契約前に必ず確認しましょう。
物損事故が起きたときの対処手順
実際に物損事故が発生した場合、パニックにならず以下の手順で対応しましょう。
ステップ1:破損状態を記録する
まず最初にやるべきことは、破損の状態を写真や動画で記録することです。複数のアングルから撮影し、破損の程度がわかるように記録しましょう。これが後の保険申請で重要な証拠になります。
ステップ2:サービス会社に連絡する
破損を確認したら、できるだけ早くサービス会社に連絡してください。以下の情報を伝えるとスムーズです。
- 破損したものの名称と種類
- 購入時期と購入金額(わかる範囲で)
- 破損の状況(いつ、どのように壊れたか)
- 破損の写真
ステップ3:保険会社の審査を待つ
サービス会社が保険会社に申請を行い、審査が行われます。審査には数日から数週間かかることがあります。その間、破損したものは処分せずに保管しておきましょう。
ステップ4:補償内容を確認する
補償は基本的に「修理代金」が対象で、修理不可能な場合は「破損品の現在価値」での補償となります。購入時の金額がそのまま補償されるわけではない点に注意が必要です。
不在時に物損が発生した場合、帰宅後すぐに確認と記録を行いましょう。時間が経つと破損の原因特定が困難になり、保険適用が難しくなるケースがあります。
物損トラブルを未然に防ぐためにできること
物損事故のリスクを最小限に抑えるために、利用者側でもできる予防策があります。
壊れやすいものは事前に片付ける
高価な食器、ブランド物のインテリア、思い出の品など、壊れたら困るものは作業エリアから移動させておきましょう。棚の上の飾りや不安定な場所に置いてあるものは特に注意が必要です。
触ってほしくないものをリスト化する
「この棚には触らないでください」「この花瓶は移動しないでください」など、具体的な指示をリスト化してスタッフに渡しておくと、事故を防ぎやすくなります。
高価な家電の取り扱い方法を伝える
ロボット掃除機や食洗機、特殊な調理家電など、扱い方にコツがあるものは操作方法を事前に説明しておきましょう。取扱説明書を目に見える場所に置いておくのも効果的です。
貴重品は別の場所に保管する
アクセサリー、時計、現金などの貴重品は、作業エリアとは別の場所に保管しておくのがベストです。物損のリスクだけでなく、紛失のトラブルも防げます。

個人契約の場合の注意点
家事代行サービスの中には、個人のスタッフと直接契約するタイプもあります。この場合、保険や補償の仕組みが大きく異なるため、特に注意が必要です。
個人契約では保険がないことが多い
個人で家事代行を行っているスタッフは、損害賠償保険に加入していないケースも少なくありません。この場合、物損が発生しても保険による補償を受けられず、スタッフ本人との交渉になります。
契約書の確認が必要
個人契約の場合は、事前に損害賠償に関する取り決めを書面で交わしておくことが重要です。口約束では後々トラブルになる可能性があります。
大手サービスの安心感
物損リスクが心配な方は、損害賠償保険にしっかり加入している大手のサービス会社を選ぶのが安心です。保険の有無は、サービスを選ぶ際の重要な判断基準のひとつです。
よくある質問(Q&A)
Q. 高額な美術品やアンティーク品も補償対象になりますか?
一般的な損害賠償保険では、補償上限が対物1,000万円に設定されていることが多く、それ以内であれば対象になる可能性があります。ただし、非常に高価な品物は事前にサービス会社に申告し、保険適用の可否を確認しておくべきです。可能であれば、作業エリアから移動させることをおすすめします。
Q. スタッフが物損を認めない場合はどうなりますか?
スタッフが破損を認めず、原因が不明な場合は保険適用が難しくなる可能性があります。そのため、作業前後の状態を記録しておく習慣が大切です。在宅時に破損が起きた場合は、その場で確認・記録しましょう。
Q. 保険が適用されるまでにどのくらいかかりますか?
ケースによりますが、一般的には申請から審査完了まで1〜4週間程度かかります。複雑なケースではさらに時間がかかることもあります。
Q. 物損が続くスタッフは変更してもらえますか?
はい、物損が度々起きる場合は、サービス会社にスタッフの変更を依頼できます。状況を具体的に伝えれば、適切に対応してもらえるはずです。
Q. 自分の持ち物保険で対応することはできますか?
火災保険や家財保険に「不測かつ突発的な事故」の補償が含まれている場合、カバーできるケースもあります。ご自身の保険内容も確認しておくとより安心です。

まとめ
家事代行サービスにおける物損事故は、完全には避けられないリスクですが、適切な対策と保険制度によってカバーすることが可能です。
- 大手サービスは損害賠償保険に加入しており、対物1,000万円まで補償されるケースが多い
- 補償は修理代金が基本、修理不可の場合は現在価値での補償
- 物損が起きたら写真で記録→サービス会社に連絡→審査の流れで対応
- 壊れやすいものや貴重品は事前に作業エリアから移動させておく
- 個人契約の場合は保険がないことも。大手サービスの利用が安心
万が一のトラブルに備えて、利用前に保険・補償内容をしっかり確認し、安心して家事代行サービスを活用してください。
参考リンク:

